gomibako

思想・感情・オタク

妄想/現実、オンライン/オフライン

serial experiments lain」というアニメが好きだ。

(ゲームも同時展開されてるけど、ストーリーも違うし、今はプレミアが付いて高値で取引されている・・・。20th記念とかで復刻してくれ~~)

 

 

エヴァと同時代の深夜アニメ。エヴァフロイト的なモティーフを多用しているのに対し、レインはユング的なモティーフを元にしている(と思う)。

主人公「レイン」の正体は、(ネタバレだけど)攻殻機動隊における「人形遣い」をユング的に解釈したような存在です。あ~自分ホントこういうテーマ好きだよな・・・って呆れるくらいわかりやすい。ダークでサイバーな世界観、ホラーな雰囲気に意味深長なアフォリズム、昔のアニメのレトロな絵柄・・・。

全13話なので一気見するのにちょうどいいです。エヴァ攻殻機動隊AKIRA今敏作品(特にパーフェクト・ブルー)辺りが好きな人にとってもオススメ。

ちょっとニッチだと思うんだけどAmazonプライムにあるのすごいと思う。この調子でNoirもアマプラ化してほしいな~。

 

There's no way we're gonna find a PC in Shimane!(島根にパソコンなんてあるわけないじゃん) - 葦の中elevenmile.hatenablog.com

 

似たようなテーマで、最近読んでなるほど~と思った記事。この方のブログが好きでよく読んでいるんだけど、頭いい人の文章はわかりやすいな〜。あとテーマが毎回90年代生まれに刺さる。

 

仮想現実のメタフィジックス

仮想現実のメタフィジックス

 

 

去年の夏あたりから読んでは止め、読んでは止めしていた本。

20年以上前の本だけど、基本的な論旨は「インターネットが人間と社会に与える影響を、古来からの哲学におけるテーマと共に考える」的な感じだからわりと古さは感じなかった。ハイデッガー存在論とかプラトンのエロス論とかを引っ張ってきながら現代(といっても1995年だけど)のインターネットの影響を論じる。

 

 われわれとコンピュータ、コンピュータ・グラフィックス、コンピュータ・ネットワークとの情事は、審美的魅惑や、遊戯感覚よりも、おそらくは根深いところで進んでいる。私たちは、心や感情が帰るねぐらを探しているのだ。(略)コンピュータの持つ誘因は、打算的、審美的なものを超えた、エロス的なものなのだ。われわれとコンピュータとの関係は、おもちゃや娯楽を使った表面的な気晴らしではなく、この両者が共生関係に入り、いずれは精神的に人間とテクノロジーが「結婚」するに至ると宣言されるのである。電脳空間内の大気は、かつては「叡智」を包んでいたような匂いを持っており、このことは正しく知覚されている。純粋な情報として提示された世界は、われわれの目や精神だけでなく、心までも魅惑してしまう。自分が強くなったと感じる。機械の中で心が脈動する。これがエロスだ。

  

まじでサイコ~~~ですね。サイバーパンク好きな人は楽しく読めると思います。出版は1995年なので大体エヴァ攻殻lainが放送されてた頃ですね。正月休みに攻殻アニメを観直したのでタイムリーでした。

2019年は、攻殻の世界だと電脳化が一般的に普及しはじめているんですよね。あとAKIRAの年。エヴァだと2016年にはもう人類補完されちゃってるし・・・。時代はエヴァ攻殻AKIRAも置いてくけど、でも確実にそれらの世界に近づいているという体感がありますね。タチコマちゃんがリアリティを持ち始めているのがとても嬉しい。タチコマちゃん可愛い!タチコマちゃん可愛い!

 

tachikoma.cerevo.com