妄想/現実、オンライン/オフライン
「serial experiments lain」というアニメが好きだ。
(ゲームも同時展開されてるけど、ストーリーも違うし、今はプレミアが付いて高値で取引されている・・・。20th記念とかで復刻してくれ~~)
serial experiments lain Blu-ray BOX|RESTORE (初回限定生産)
- 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
- 発売日: 2010/10/27
- メディア: Blu-ray
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エヴァと同時代の深夜アニメ。エヴァがフロイト的なモティーフを多用しているのに対し、レインはユング的なモティーフを元にしている(と思う)。
主人公「レイン」の正体は、(ネタバレだけど)攻殻機動隊における「人形遣い」をユング的に解釈したような存在です。あ~自分ホントこういうテーマ好きだよな・・・って呆れるくらいわかりやすい。ダークでサイバーな世界観、ホラーな雰囲気に意味深長なアフォリズム、昔のアニメのレトロな絵柄・・・。
全13話なので一気見するのにちょうどいいです。エヴァ、攻殻機動隊、AKIRA、今敏作品(特にパーフェクト・ブルー)辺りが好きな人にとってもオススメ。
ちょっとニッチだと思うんだけどAmazonプライムにあるのすごいと思う。この調子でNoirもアマプラ化してほしいな~。
There's no way we're gonna find a PC in Shimane!(島根にパソコンなんてあるわけないじゃん) - 葦の中elevenmile.hatenablog.com
似たようなテーマで、最近読んでなるほど~と思った記事。この方のブログが好きでよく読んでいるんだけど、頭いい人の文章はわかりやすいな〜。あとテーマが毎回90年代生まれに刺さる。
- 作者: マイケル・ハイム,田畑暁生
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1995/06/28
- メディア: 単行本
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去年の夏あたりから読んでは止め、読んでは止めしていた本。
20年以上前の本だけど、基本的な論旨は「インターネットが人間と社会に与える影響を、古来からの哲学におけるテーマと共に考える」的な感じだからわりと古さは感じなかった。ハイデッガーの存在論とかプラトンのエロス論とかを引っ張ってきながら現代(といっても1995年だけど)のインターネットの影響を論じる。
われわれとコンピュータ、コンピュータ・グラフィックス、コンピュータ・ネットワークとの情事は、審美的魅惑や、遊戯感覚よりも、おそらくは根深いところで進んでいる。私たちは、心や感情が帰るねぐらを探しているのだ。(略)コンピュータの持つ誘因は、打算的、審美的なものを超えた、エロス的なものなのだ。われわれとコンピュータとの関係は、おもちゃや娯楽を使った表面的な気晴らしではなく、この両者が共生関係に入り、いずれは精神的に人間とテクノロジーが「結婚」するに至ると宣言されるのである。電脳空間内の大気は、かつては「叡智」を包んでいたような匂いを持っており、このことは正しく知覚されている。純粋な情報として提示された世界は、われわれの目や精神だけでなく、心までも魅惑してしまう。自分が強くなったと感じる。機械の中で心が脈動する。これがエロスだ。
まじでサイコ~~~ですね。サイバーパンク好きな人は楽しく読めると思います。出版は1995年なので大体エヴァ・攻殻・lainが放送されてた頃ですね。正月休みに攻殻アニメを観直したのでタイムリーでした。
2019年は、攻殻の世界だと電脳化が一般的に普及しはじめているんですよね。あとAKIRAの年。エヴァだと2016年にはもう人類補完されちゃってるし・・・。時代はエヴァも攻殻もAKIRAも置いてくけど、でも確実にそれらの世界に近づいているという体感がありますね。タチコマちゃんがリアリティを持ち始めているのがとても嬉しい。タチコマちゃん可愛い!タチコマちゃん可愛い!